まえがき
「駅伝と仕事」というタイトルで本を書きたくなった。
きっかけは定年退職時の講演会。
トヨタ自動車を2015年1月1日付けで定年退職する事になり、最終出勤日の12月22日、慌ただしい中、欲張って職場の駅伝チーム有志30人に「駅伝と仕事」と題して、記念講演を実施した。
そのときの反応が思ったより良かったことから出版への想いが芽生え始めた。
さらに2日後、敬愛するトヨタの取締役会長内山田さんに退職のご挨拶に伺ったおりに、記念講演の原稿と資料をお見せした。
会長からは社交辞令かもしれないが、「大鹿さん、これは面白いから本にして出したらどうだ」と言われ、より出版への想いが強くなった。
講演の内容は、駅伝勝利のコツやコース攻略のコツなどを改めて紹介することであったが、一番伝えたかったことは駅伝も仕事も同じところがたくさんあると言うことである。
その中でも、本音で言ったことは、「今日、聞いて頂いた皆さんの中から将来のトヨタを引っ張っていってくれる方が出てくれると確信しています」という一言。
講演会ではその他諸々自分の経歴まで話したが、それに関しては、思い返すと恥ずかしい。結局自慢に過ぎない。
その後、2015年2月に東京マラソンに、10倍の競争に勝って、出場する機会を得た。
退職時、記念に職場のチームのメンバー及び上司から応援の寄せ書きTシャツ(2014年駅伝ユニフォーム)をもらったので、東京マラソンにはそのTシャツを着て参加した。
当日は、自動車工業会の仕事を通じて知り合った東京の仲間からの声援をもらって、40年間の会社生活と東京との縁を思い出しながら退職記念のマラソンを満喫した。
人と人との出会いと縁に感激し、『ああ自分は運がいいなあ、有難いことだ』と改めて感謝した。
少し話はそれたが、講演で話した内容を踏まえ、駅伝、マラソンなどのスポーツと仕事の共通点を自分の視点でまとめてみたら、駅伝チームの後輩だけでなく、これから社会人になる学生の皆さんにも興味を持っていただけるのではないか。言い換えると「会社員のスポーツと仕事の共通失敗談は、社会人ガイドブックになるのではないか」そのような思いから、思いつくまま書き始めた。
折角なので、どこから読んでも楽しんでもらえるようアイウエオ作文形式にし、読みやすいように工夫したつもりである。
(つづく)
大鹿 秀正
